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ダンテに照準を合わせたレディ。
?!!
ヒュンッッ!!!
背後から凄い勢いで迫った何かに気付き、間一髪でかわすと空中に飛び上がっていた。
バシャッ…
『よく避けたな』
着地には成功したものの膝から下が沼にどっぷり浸かってしまっているレディに対し隣で楽しそうに笑うダンテは感心したように呟いた。
『当然でしょ。それよりアレは何なの…ドラゴン?!』
『御明答、ありゃバハムートだな』
先程レディの立っていた所には黒くて巨大なドラゴンがいて二人を睨んでいた。
『何で攻撃してこないのかしら?』
『あいつは視力が極端に低い、聴覚を頼りに獲物の位置を探ってるのさ。こいつらもいるし、俺達が動かないんでむやみに攻撃できないんだろ』
ダンテは足元を見た。泥の中でうごめいていたのはバハムートの幼生だったのだ。
『…ねぇ、どう考えても変よね?こんな砂漠のど真ん中に沼があるなんて…しかもこっちに居るはずないドラゴンまで』
『あぁ、憶測に過ぎないが…
この沼は魔界のものだな。警戒心の強いバハムートがこっちで巣を作るとは考え難い。多分空間ごとごっそり召喚したんだろう』
『そんな事が可能なの?』
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