chapter.Ⅳ

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発射されたミサイルは一直線に沼の中心に向かった。 ボチャッという虚しい音と共にミサイルが沈んで行くと、レディはもう一度カリーナ・アンを構え、ダンテに狙いを定めた。 『ダンテ!!』 叫ぶと同時に発射したミサイルはバハムートから逃げ回っているダンテ目掛けて飛び出した。 レディの呼び声に反応して振り返ったダンテは魔人化してリベリオンを振りかぶる。 猛スピードで迫るミサイルの先端にリベリオンが接触した時、真後ろではバハムートが大口を開けダンテを丸呑みしようとしていた。 キィィーン!! 耳障りな金属音がしたと思うと、ミサイルは真っ二つに割れ爆発した。 沼の気泡がその爆炎に引火し更に大きく爆発し、沼の中にあったミサイルも誘爆しその凄まじい爆発で跡形も無く地面がえぐられバハムートは沼ごと消え去っていた。 消し飛んだ沼の真ん中で、魔人化を解いたダンテが咳き込みながら少し焦げたコートをぱっぱと掃っている。 『もう少し普通に助けられなかったのか?』 呆れたようにレディに問い掛ける。
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