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じっとフォーナを見つめる。さっきまで居た人間とはまるで違うが、そんな事はどうでも良く思えた。
ネロが感じていたのは動物的な直感で、フォーナに人間くささがない事が引っ掛かっていたのだろう。
『あんたには色々聞きたい事があるんだけど、まずはダンテのとこに戻んねぇとな』
ネロはどちらに進むべきか辺りを見回した。
『この庭は外界へは通じていないわ。此処から出るには夢を渡るしかないの』
フォーナは軽々とネロの肩に飛び乗った。
『…そのままでいるのか?』
猫の姿だから問題があるという訳ではないが、余りに自然体なフォーナに少し戸惑うネロ。
『動物は苦手?』
『そういう訳じゃねぇけど…まぁ、いいや』
頬に当たるフワフワした灰色の毛がくすぐったかったが、悪い気はしなかった。
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