45人が本棚に入れています
本棚に追加
『これはダンテの夢なんだよな?』
『えぇ』
真っ暗になった回廊の中、ネロは一つだけ明かりの射す窓を見遣る。
その前に佇む一人の男…
鏡を見つめるその横顔を知らない訳がない。
『この夢は、私が契約者を見つけた時と全く同じ夢よ』
『この後、彼は鏡に向かってこう言うの
"返してくれ"
と』
フォーナはネロの耳元で静かに話す。
足が竦んだ。
ダンテの元に歩み寄り、真実の鏡に映し出されている何かを確かめる事が怖かった。
確かめる必要はないのかもしれない…
多分、否…確実に鏡が映し出しているのはバージルだろう。
最初のコメントを投稿しよう!