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この時は (結構店員って客の事みてるんだなぁ…) くらいにしか思わなかった。 そんな風にお酒を止められたのも初めてで、少し戸惑う私に彼はニヤリと笑うと、 「女の子は背伸びしない方が可愛いよ」 そう言った。 その途端、何だかとても嫌な奴に見える。 「背伸びなんか…」 「じゃあレモンソーダは俺の奢り。すっげー旨いよ?自信作だから。んでさ、美味しいと思ったらまたここに飲みに来てよ」 「…そんなにお勧めなの?」 私はあまりのゴリ押しに笑ってしまう。 それを確認すると、彼は静香達の居る方に私の背中を押した。 「約束だよ?」 そう言って。
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