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幸いお酒は強かったし、世話を焼くのも好きだった。 コンパで恋愛対象とされなくても、飲み友達は増えて楽しいし、恋愛相談を持ち掛けて来る男友達なんてのも出来た。 「お水飲む?ウーロンが良い?」 「ん…ウーロンが良い」 無防備な表情を見せながら、静香は私の腕に抱きついて来る。 「えー?静香ちゃんもうダウン?ってか俺に寄りかかってよ!」 「あはは…静香?来てって言ってるよ?」 「嫌ぁ!華絵が良いの!」 こんなやりとりは毎度で、私は苦笑いしながら男の子達に目で謝り、静香にロックされていない手でお酒を飲み、煙草を吸った。 そんな仕草が大人の落ち着いた女性に見えると、本気でそう思っていた。
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