1月9日

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今まで幽霊なんて見たこと無かった。 だから信じてないし、これは夢なんだと思う。 もしくは誰かが仕掛けた、ドッキリ… 「だーかーらー、ドッキリじゃないって言ってんじゃん!!」 目の前の男はそう言うけど。 「じゃ、何で物に触れるの?」 「…さぁ?」 「じゃー、何で透けていないの?」 「知らないって、」 「脚だって、あるし…」 「…………。」 幽霊っぽさゼロなんだもん… 「とにかく。それらしく見えなくても、俺はお前以外の奴には見えないんだってば…」 二宮くんは困った様な顔をして、ため息を吐く。 「信じてよ…」 上目使いで、私を見つめる。 子犬みたいだな… 「わ…分かったけどさ。私何も出来ないよ?」 「え、何で?祈祷師なんでしょ?」 「いや…今日初めてこの仕事に就いたし。しかも助手」 私がエヘヘ、と笑えば。 「…………。」 二宮くんは絶望的な顔をして固まった。
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