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「…狭っ!!」
部屋に入るなり、二宮くんは鼻で笑う。
「うるさいなぁ…だったらご自分の豪邸に帰ったら、良いじゃないすか~」
ムッとしながら、私は玄関で靴を脱ぐ。
「ま、しょうがない。今だけだと思って我慢するよ…お茶」
そう悪態吐く二宮くんは、コタツに入ってすっかり寛ぎモード。
「ちょっと…あのねぇ」
イラッとした私に二宮くんは、
「あのね、濃い目のお茶。熱いのね」
ニコッと可愛く微笑んだ。
「………はいはい」
何だかその顔見たら、文句言う気が無くなってしまう。
「ったく、お得な顔してるわ…」
仕方なく私は、戸棚からお茶っ葉を出して準備し始めた。
…つづく。
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