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部屋着の上にコートを着て、外に連れ出された。
「せめて顔だけでも洗わせて欲しかった…」
私はそう言いながら、電車の窓に映る顔を見る。
「おい…」
「何?」
「おいって、」
振り返ると、二宮くんが睨んでた。
「何だよう」
私も負けじと睨み返すと。
「何だよう、じゃないでしょ。アンタね、他の人には俺の姿見えないんだよ?分かってんの?」
そう言われて、辺りを見回すと。
「…………」
みーんな私のこと、完全にオカシイ人って思ったような目で見てる。
「………えへへ」
笑って誤魔化すと、
「余計にオカシイと思われんだろーが…」
二宮くんはガクッと肩を落とした。
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