1月11日

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「やまあらし…か、」 倒れたアパートの玄関先で、仰向けのまま呟く。 …私、どうしたら良いんだろ。 家もない、金もない、仕事もない。 おまけに頼れる友達も居ない… 「彼氏も…、ずい分居ないなーっ」 あはは、と力なく笑う。 何だか自分が滑稽で。 でもそれは自分のせいだって、解ってんだけど… 何とかしなきゃいけないのに、全然身体が動かなくて。 「…動かないんじゃなくて、動こうとしてないんです。」 そんな情けない今の自分に、吐き捨てた。 「解ってんなら、動けよ?」 すると誰かがそう言いながら、倒れた私の顔を覗き込む。 「…何で?」 それはいつもの様に呆れた顔で私を見る、二宮くんの顔。 「暇だから。何してんだろうって、見に来た」 私の手を握って、二宮くんが起こしてくれる。 私はその力を借りて、起きて。 「ニノ…、ありがとっ」 そのまま彼に抱きついた。
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