揺れる瞳

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  イライラする。 親友の笑顔が、憎たらしく思える今なら、最近するようになった妄想を現実に移してしまえる気がした。   いや、だめだ。関係が完膚無きまでに壊れてしまう。   そんな理性の制止を打ち砕いたのは、一真のたった一言だった。   「……農業科の里香ちゃんって健気でかわいいよな~。アタックかけようと思うんだぁ」   頬を染めて言う言葉に最初は頭が、次は心が、どうしようもない恋にあがく心が真っ白になった。    
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