Prologue→ふたつのしっぽ→

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「なんで避けなかったんだ」 「だって、やとが寄ってくるのに避ける必要なんてないもん」 俺の理性とか諸々を守るために必要です 主に自分の利益だが、それは逢花のためでもある 「お前な、アイドルが……!」 テレッテレー♪テテテータララーン♪ 『さあ、今夜も始まりました!  音楽バラエティ「おとばん!」』 俺が口を開こうとしたタイミングで始まった目当ての番組 長年続く音楽バラエティ おもしろいと評判のもの 普段は見ないそれをなぜ見ているかというと 『今夜のゲストは人気急上昇中。  恋するアイドル、Aikaさんです!』 『こんばんは!』 テレビの中でツインテールを揺らし 元気よくおじぎする逢花 そして、俺の横にも逢花。 「えへへ……、ほんとに出ちゃったよ」 「お前が出るから見てるんだろ。」 軽く逢花の頭を叩いて 俺は液晶モニターに目を向けた
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