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始まりは…
キキーッ…ドンッ!!!!………ブーーン…………
「……いってぇ……」
斉藤紫音(シオン)。
18年生きてきてひき逃げにあい、人生が終わろうとしている。
金に女に不自由なく自由気ままに暮らしてきた。
芸能プロダクションやモデル事務所などから誘いがあったがそんなもん…めんどくさかった。
プライベートを制限される事もなく、適当に暮らせれば良かった。
女に困る事もなく人生を送ってきたが何故か心から愛する相手とは出会えなかった。
来るもの拒まず………
心の中は虚しいだけだったが……
「………恋ってモノを……経験したかったな………」
仰向けに倒れ最後に見渡すのは星空と銀色に光る満月だった。
『探してみるか?』
頭の中に低く聞いた事がないような声が響いた。
キョロキョロと目だけで辺りを見ても誰もいなかった。
「誰だよ?」
『恋というモノを探してみるか?』
どうやら質問には答えてくれないらしい…
「………探せるもんなら探したいね…」
『それでは契約をしよう』
謎の声はそう言うと俺は意識を失った。
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