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―涼Side 日の光で目が覚める。 激しい頭痛がした。 手に感触がある。 「…美智。」 それを辿っていけば愛しい人。 あぁ、昨日。 いや…今日か? 真夜中に美智を呼び出した。 どうしても会いたくなって。 我慢できなくなった。 「美智…。」 小さな俺の声に美智は身じろぐ。 ぼんやりと瞳が開き。 「りょ、う?」 ふわり、と笑う。 それから目が覚めたのか 俺の顔をぴたぴた触ってくる。 「…美智?」 「大丈夫!?具合悪くない!?」 「…お腹、すいた。」 美智は俺の言葉を聞くとすぐに 部屋を出ていき、またすぐに 戻ってくる。 その手にはお盆とお盆に乗った 何個かのおにぎり。 「食べながらでいいから 何があったか…話してくれる?」 俺は頷いた。 .
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