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―美智Side
涼の話しを聞いたあと。
私の怒りが静かに爆発する。
「…涼。」
「ん?」
「涼の家、連れてって。」
涼は驚いたように目を見開く。
そして首を横に振る。
「美智、まで…巻き込めな」
「涼。」
言葉を遮り、涼を睨む。
涼の表情が微かに固まる。
「私にいま、嫌われるのと
家に素直に連れてくの、
どっちがいい?選びな?」
「…あ、…高槻、を呼ぶ。」
涼は慌てて携帯を出すと
高槻さんを呼んだようだ。
「いい子。」
ふわふわの髪を撫でる。
涼は気持ち良さそうに目を
細める。
「なんか…騙されてる、気分。」
涼は首を傾げた。
しばらくして。
「お迎えにあがりました。」
と上品にお辞儀をする
高槻さんが現れた。
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