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涼と別れて家に帰ると。 「…姉ちゃん。」 「ん?」 「これ、…見ろよ。」 テレビを指差す那智。 「んー…な、に?」 テレビに映る文字。 頭が痛い。 『佐久間グループの御曹司が アメリカのトップグループの リアさんと婚約!』 二人の顔写真が流れる。 『いやー、これでより一層、 佐久間グループは世界へと 進出していきますね。』 『いいですねー。 お二人とも美しい。』 『涼さんの卒業と同時に 結婚だそうですよ。』 キャスターが無責任な言葉を 発する。 「姉ちゃん…。」 「あ…あはは…。 なん、だろうね、これ…。」 涼は今日、何も言ってなかった。 言ってなかったのに! 嘘でしょ? だって、私、どうすればいいの? ニュースはいつの間にか別の ものにかわっていた。 .
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