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高槻さんの運転する車に乗る。
今朝は申し訳ありませんでした、
と高槻さんが言えば涼は
何のことだ、と尋ね。
朝の涼のお父さんのことに
ついて話せば怒ったように、
申し訳なさそうに私に謝った。
「…ところで、これ一体どこへ
向かってるんですか?」
「旦那様のところです。」
私は目を見開く。
「…お互い、好きな人がいる。
結婚、なんか…しない。」
「でもそう簡単に…。」
そう簡単にいくの?
私の不安が顔に出ていたのか
涼は優しく微笑む。
「親たち、が欲しい…のは
お互いの、会社の、つながり。
それが出来れば…結婚は
しなくても、いい、はずだから。」
涼の笑顔と言葉に頷いた。
隣では。
「…私、涼のあんな甘ったるい
笑顔、初めて見たわ…。」
「俺も最初驚いたよ。」
リアさんと結城くんが苦笑
しながら話していた。
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