09―END

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「わ…私、涼送ってくるね!」 そこにいるのが恥ずかしくなり 涼の背中を押しながら家を出た。 「…なんか、美智と付き、合って から、あっという間…だった。」 「あー分かる! 最初、脅されたんだよねぇ。」 くすくす笑いながら言うと 涼は拗ねたような表情をする。 「あれしか、方法、なかった。」 「あれで断ってたりしたら どうしたの?」 「…、…実力行使?」 あー。 「涼…ちょっと怖いよ。」 「知らなかった?」 苦笑いしながら言うと涼は 飄々としながら言う。 「えーっと…?」 「美智のことになると 俺、おかしくなるんだよ。」 「…っ!」 なんて、ずるい。 さらさらと、こんな言葉だけ 言えるなんて。 しかも妖しい笑みつき。 計算のない、ずるさ。 そしてまた。 どうしようもないくらい。 好きになる。 .
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