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―涼Side 美智を家に送って。 しばらく歩いてから立ち止まり 後ろを振り返る。 「…どこまで、ついてくる。」 かさり、と足音がしたと思うと 明るい声が聞こえた。 「ばれてたかー。 いつから気付いてた?」 「慎也、さん…。 ……校門らへんから…です。」 「最初からじゃん。 てかわざとらしー敬語だなぁ。」 ケラケラ笑っていた慎也さんは 突然、真顔に戻る。 次の瞬間。 胸倉を掴まれ後ろの コンクリートの壁に押される。 「…来るな。」 ぼそり、と呟く。 慎也さんは首を傾げ後ろを見る。 「はっ。SPつきかよ。 嫌だねー、お坊ちゃんは。」 「…どうも。 あんた…どっか行け。」 SPの人はお辞儀して下がる。 「で、何言いたいか。 分かるよな?佐久間さま。」 睨みつけるように慎也さんは 言った。 .
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