4527人が本棚に入れています
本棚に追加
/134ページ
「…何が楽しい、の、…あれ。」
ジェットコースターに乗った
あとの涼くんの最初の言葉。
「涼くん…怖かったの?」
かわいー。
少し笑いながら言えば涼くんは
拗ねたような表情で。
「怖く、ない。」
「…ぷ。…あはは!」
「…笑うな。」
少し睨まれて。
「だって…あは。
涼くん、本当、可愛いよね。」
「…なに、それ。」
呆れたような表情。
「涼くんって表情、よく
変わるよねー。少しだけど。」
「…そんなの、言ったの…
結城、だけ…だった。」
「そう?分かりやすいよー?」
「そう…かな。
よく無表情、って、言われる。」
涼くんは少し首を傾ける。
「私も最初そう思ってたけど
一緒にいると分かるよ?」
「…じゃあ、もっと、分かるように
もっと…一緒に、いる。」
ぎゅ、と握られた手が。
焼けてしまう程、熱くなった。
.
最初のコメントを投稿しよう!