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「お…お返しします。」 外そうとした時。 「だめ…。」 涼くんの泣きそうな表情が 目に入った。 「絶対…だめ。」 「でもこんな高いもの…。」 「…じゃあ俺のも捨てる。」 す…捨てる!? 驚いて目を見開く。 「だって…美智、が…つけて くれ、ないと…意味、ない…。」 涼くんは私のネックレスを 裏返す。 「RloveM…。」 流暢な英語。 「Rは…俺、で…Mは…美智。 …だから美智の、もの。美智… しか、持ってちゃ、いけない。」 「涼くん…。」 「貰って、くれ、ないの?」 涼くんの不安そうな顔と今の 言葉に。 「絶対なくさないね。」 「!…うん。」 「ありがとう。 私も涼くんが…好き、だよ。」 十字架をにぎり笑う。 涼くんも、ぎこちなく笑った。 こうして初デートは幕を閉じた。 .
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