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文化祭の準備も涼がいるからか 皆、張り切ってます。 女子は衣装。 男子は力仕事。 「痛っ…。」 隣にいた涼と同じクラスの 女の子。 「大丈夫?わっ…血出てる。 えーと、はい。絆創膏。」 ポケットの中を探して絆創膏を 差し出すと。 「…ありがとうございます。 私…先輩のこと嫌いです。」 「え?」 「佐久間くんのこと、ずっと 好きで。 なんで皆、なにもいわないのか 不思議に思います。」 こんな真っ正面から言われた ことなんてなくて。 「…ごめん。」 「謝るなら別れて下さい。」 「……ごめん。」 小さくその子は舌打ちする。 「佐久間くんも、一時の気の 迷いでしょうから…先輩も 早くそのことに気付いてあげて ください。」 見下すように言ったその子に 思わずカッとなる。 大人げない。 .
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