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―美智Side お昼休み。 「…美智、涼くんはいいの?」 「うん、大丈夫。」 嘘。 大丈夫じゃない。 いつも二人でお昼を食べる。 だけど。 行けなかった。 これは私が悪い。 分かってる。 いつもより、おいしくない。 お弁当をつっついていると、 扉が勢いよく開いた。 振り向くと。 …あ。 「木原ちゃん…。」 文化祭の時に私に面と向かい 『嫌い』と言った子だ。 正直、苦手、かも。 「なんで佐久間くんの所に 行かないんですか!」 「…木原ちゃん、私に文化祭の 準備の時に涼は一時の気の迷い、 って言ったじゃん? あれ…そうかもね…。」 木原ちゃんは目を見開く。 次の瞬間。 パンッ、という破裂音が響いた。 木原ちゃんは唇を噛み締めてる。 私――、叩かれた? .
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