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「…麗子が、そんな、こと?」 「だから…私…その。」 「嫉妬して、…怒っ、た?」 「…その通りでございます。」 私の言葉に涼は笑う。 涼に朝、麗子ちゃんに言われた ことを話した。 少し驚いていたみたいだ。 「…麗子、と今日…話す。」 「うん。 あっそろそろ授業始まる!」 教室に戻ろうとした瞬間、 腕をつかまれる。 「涼?」 「…もっと、いて。」 ちらり、と上目使いで見られ 思わずクラリとする。 か…可愛い! なんなんだろう、この子は。 「…さぼっちゃいます、か。」 「ん。」 涼は自分の隣に座るように 促す。 「でも、うーん。」 「…だめ?」 「うっ…。……良いよ。」 まぁ。 結局は勝てるはずがないのだ。 涼には。 .
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