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｢…味方､増えた､ね｡｣
真顔のまま言う涼｡
｢うん､嬉しい｡｣
｢…美智が､嬉しい…なら
｣
｢俺も嬉しい､でしょ？｣
涼の台詞を先に言うと涼は
驚いたような顔をする｡
｢…テレパ､シー？｣
｢そう｡
通じ合っちゃってるのです｡｣
｢…嬉しい､な｡｣
テレパシーでもなんでもない｡
だって涼が良く言う台詞だから｡
でもそれも｡
｢私も､嬉しいよ｡｣
同じ時間を共に過ごした
証みたいで､嬉しいと思うんだ｡
｢ねぇ…今度､涼の家に
連れて行ってね｡｣
｢…来ない､方が､…いい｡｣
｢だーめ｡決定事項だもん｡｣
涼は困った顔をする｡
｢大丈夫だよ｡
負けたりしないから｡｣
｢勝ち負け､じゃ…なくて｡｣
｢じゃ､帰ろっか｡｣
笑って手を出すと､涼は
諦めたように笑い手を繋いだ｡
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