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「涼!」 夏だろうと、夜は暗い。 公園の電灯に照らされる涼を 呼んだ。 「み…さと。」 ほわり、と本当に嬉しそうに。 涼は笑う。 「どうしたの?! 今まで学校もこなくて… あんなメールだけで…私… 心配で…。」 ぐわぁ、と涙がはい上がる。 涼はそんな私を見て小さく 微笑むと強く抱きしめた。 「…美智、好き。」 「と…突然どーしたの?」 「美智…大好き…。」 肩にぐりぐり、と甘えるように 頭を擦り付けてくる。 そのふわふわした髪を撫でる。 「俺…頑張っ、て。 美智と…やっと、会、えた。」 「頑張って…?なにを? …私の、ために?」 「ん…。」 ぐりぐり、となおもやる涼。 あ。 もしかして。 「…私も好きだよ?」 頭を撫でる。 もしかして、甘えてる、のかな。 .
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