…それから

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雛[ひな]は人見知りの激しい 驚く程のパパっ子の女の子で、 何時も、パパの抱っこを私と争った。 私の勝ち目は無く、毎日、拗ねたけど 「雛、が寝てからな!」 優しく頭を撫でてくれるから、嬉しかった。 雛は、下がり気味の黒目の大きな瞳を、 しっかり真琴から受け継いだ。 愛すべき、俺の娘だった。 「功介君にべったりだねぇ。」 「嫁に行く時、相手の男が気の毒だな。」 結華と新庄が、笑いながら顔を見合わせた。 雛は、愛らしく笑いながら、俺の膝の上で 抱かれながら、俺の事を見ていた。
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