片思い…愛のかたち ―あふれた想い―

…それから

―ガシャーン―、―ガラガラ―

「もう！翔、どーしていっぺんに

オモチャ出しちゃうのぉ。」

新庄の実家の、リビング正面の部屋で

積み木とブロックの入ったバケツ型のケースを、

ひっくり返して、ヤンチャな顔で笑う

新庄の息子がいた。

翔は、新庄にそっくりだった。

目元は、結華に似ていた。

どっちにしても、末恐ろしい程

美形になるだろうと思われた。

「わんぱく坊主で、困ってんのぉ。」

「男の子だもん。元気あって良いよ！」

「幼稚園で、ちゃんと出来んのか凄く心配なのぉ」

「そっかぁ。でもモテモテは、確定だと思う！」

結華と真琴が笑いあった。