(復活)骸/夢向け

2/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
  「寒くは、ないのですか?」         雪の中で佇む私に、そっとコートを羽織らせ問いかける。       「寒いですよ」   訊かなくても解っていただろう問に私は微笑んだ。     (本当に貴方は優しいんですね‥)   人は貴方を冷徹非道な人間と云うでしょう。       でも私は知っています。      貴方がどんな人かと云うのを。   貴方がどれほど暖かい心を持っているかを。         「だけど‥今は貴方が居るから、暖かい‥」     「クフフ‥そう云ってくれると思っていました」      そう云って貴方は私に、その温かい唇で口付けをしてくれた。         冷え切った私の心を温めるかのように     そっと、ずっと‥                   (貴方のお陰で、冬が好きになりました。)       >>next
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!