7人が本棚に入れています
本棚に追加
京都の街に雨が降る。
日本の「梅雨」って時期は雨が多いのは知ってたけど、まさかここまで降るとは想像もしていなかった。
「どうかしましたか?」
僕は振り返り彼女だと確認してから言った。
「雨が多いですね」
「日本ですからね」
窓の外に視線を戻す。
彼女にはこれが当たり前なのだろう。いや、日本人にとって6月の雨の時期、「梅雨」は行事のようなものなのだろう。
僕は彼女に声をかける。
「カエデさん」
「はい」
「あの、どうして僕を拾ったんですか?」
彼女は笑顔で答えてくれる。
「思い付き。ですよ」
そうか。思い付き。か。
京都の街に雨が降る。
----
意味不明
最初のコメントを投稿しよう!