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「姉さん、どこから聞いてなかった?」
「ん、姉さんが元気なのは分かったよ、辺りから」
最初からか……
多少……多少期待してた僕がバカだったよ。
「姉さん、じゃあ行ってくるね」
「そうだレイ、金貨10枚っていう約束守ってよね」
ん……何度も姉の言葉を反芻したけど多分姉に貸すなら寄付金に当てるだろう。
「とりあえず今度帰ってくるまでに銀貨十枚僕に返してよ」
ちなみにこれは本当の話。
お金の価値は、銅貨一枚で露店のおにぎりが買えるか買えないか。
銅貨十枚で銀貨一枚分、銅貨100枚で金貨一枚分になるって所かな?
そして僕の所持金は全部合わせると金貨一枚程度。
金貨にしちゃうとお釣りとかの問題で不便だから銀貨と銅貨に分けているんだ。
「よいしょっと。
じゃあ行って来ます!」
面倒くさそうに手を振っている姉にそう言って僕は遅刻を逃れるため走り出すのであった。
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