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が
そんな目線に気付かない真咲は
「ねぇ魅花~アタシらの席何処かなぁ?」
なんて聞いてきやがる
オドレはまたワシを怒らせたいんか?とヤ○ザ風に心の中で怒鳴る
も、そんなのは聞こえないわけで…
落ち着かせようと深く深呼吸をした
「…黒板に書いてあるじゃん」
アタシは黒板を指さしながら言った
「あ…ホントだ…でも良いのかな?こんなので」
そう真咲が聞きたくなる気が痛い程良く分かる
何故なら黒板には"適当に好きな席に座っちゃって~by理事長"と黒板一杯に大きく書かれているのだ
クラスに今来ている子達もそんな自称理事長の言葉に動揺していて荷物を持ったまま立ち尽くしている状態なのだ
「…まぁ良いんじゃない黒板に書いてあるんだし」
「だよねぇ~…じゃあ、あそこの席座ろ!」
「ん、りょーかい」
真咲が指さした席は窓際の二列、一番後ろというなかなか良い位置だった
とりあえず席に近付く
「「じゃあアタシが窓際で」」
っと真咲とハモってしまったのだ
もちろんアタシは真咲ごときに窓際を渡したくない
そこでうちのマザー直伝の技を使うのだ
「真咲ちゃぁん…アタシに席を譲って欲しいなぁ」
っと眼鏡を軽くずらして前髪も少し顔が見えるくらいあげて、目に涙をウルっとさせて上目遣いで(明らかにアタシのほうが高いので軽く屈んで)見ながら甘い声で言うと
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