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ビックリして勢いよく振り返ると、なんとも言葉にしがたい複雑な顔をした玖波さんがいた
「く、玖波さんっ!
いきなり肩に手を置かないで下さいよ~びっくりするじゃないですか…」
「あぁ、それはすまんことしてしもたな
けど、何度か僕呼んだんやで?」
「……えっ!?
マジですか!?」
「マジやマ・ジ
なんや自分の世界入っとったみたいやから、聞こえてへんかったみたいやけどな」
そう言って玖波さんはアハハ…と苦笑いをしてそれにつられるようにアタシも苦笑いをした
またやっちゃったよ…υ
ここまで読んでくれた方々ならばわかって頂けるだろう
マイワールドに浸ってしまうという癖?が…
なんとかしなきゃなと思いつつ、気がつけばこの状態
まだ今回のように何かについて熱く語るなり、考えるなりしていたならまだ良いのだが
どうでもいいような物(家の上のアンテナ等)とか微妙な位置(椅子と椅子の間等)とかをただひたすらガン見…なんてこともある
ホントに治さないとなコレ…
はぁ…とため息を一つ吐き出すと玖波さんは、あっ!と何かを思い出したような表情をした
「せや、すっかり忘れとったけど…ほれ、頼まれてた眼鏡取って着たで」
「あ、ありがとうございます」
眼鏡を受け取ろうと手を差し出すとポケットからヒョイッと取り出してそのまま渡すとニヤリと意地悪い笑顔を浮かべる
「じゃあ、約束のご褒美じっっっくり考えとくさかい、楽しみにしときや♪」
それだけ言うと手をヒラヒラ振りながら出て行った
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