決断

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「はい…ってえ!?」 びっくりして持ってた箸を落としそうになったがぐっとこらえる 「何?そんなびっくりした顔しちゃって…あ!もしかして怒られるとか思った?」 なんてニヤリッと嫌味な笑顔で問われるとアタシは小さく頷いた するとプッという音をかわぎりに香娜さんの堪えていた笑いが飛び出した 折角の個室なのに香娜さんの笑い声が盛大に響き渡り近隣の部屋に聞こえて変な目で見られてるんじゃないかとネガティブ思考で考えてしまう 漸く落ち着いたのかハァハァと息が上がっている 「あのねうちの事務所は結構自由なの、だからプライベートに関してはあまり言わないでしょ? 言うか言わないかはアナタの自由よ!もしマスコミが嗅ぎ付けたらちょっともみ消すくらい簡単なんだから、好きなようにしなさい!ね?」 終始笑顔で話してくれたけど、それは全然冗談ぽくなくて、真剣に、アタシをぐっと後押しするような言葉だった 「わかりました、ありがとうございました!」 食事中だからあんまり下げれないけど、頭を下げてお礼を言った まだどうするのか決まってないけど、香娜さんのおかげでなんとかなりそうな気がする それからはとりとめのない話をしながら楽しく食事をして車で送って貰ってこの日は解散となった
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