6/11
前へ
/81ページ
次へ
次の日、荷造りを終えて、リビングの中央にそのまとめた荷物を集めた。 荷物の下の床には、大きな魔法陣が描いてあり、その横にツバサは立っている。 手には電話を持っている。 「もしもし、ツバサです。そっちの準備は大丈夫? …うん、ありがとう。 …え?いや、だって…めんどくさいし。あ、はい、ごめんなさい。 それじゃ、荷物を送るんで。」 電話を切り、ポケットに入れるとツバサは魔法陣に両手をついた。 一呼吸ついて、はっきりという。 「転移!」 すると魔法陣が輝きだした。 光が消えると、陣内にあった荷物も消える。 その時、電話がなりだした。ツバサは耳にそれを当てた。 「もしもし。…はい、了解です。じゃ。」 電話を切って、床の魔法陣を雑巾で拭き取り、身支度を整えたあと、自身も部屋を出る。 王宮の廊下を歩いているとツバサは声を掛けられた。 「よう、どこ行くんだ?」 「隊長!おはようございます。これから転移場へ向かうんですよ。」
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

287人が本棚に入れています
本棚に追加