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「…‥ねぇ。ケイこれ見てみなよ」
夜も更け 賑わうハンターズギルドの酒場の一角で 私はケイにとある依頼用紙を差し出す
「…これは」
私がケイに差し出した依頼は全部で28枚
そのすべてがここ最近増加の一途をたどる森と丘エリアのモンスターの討伐依頼――――――――
もっとも安全で豊富な資源の調達場、新米ハンターの訓練場などとして古くから人々に使用されていた森と丘地区に今何かが起こっているー――――――
「森と丘………」
ケイがおもむろに引き出した一枚の依頼書
――森と丘地区における生態系の調査及び採取――
「…………」
ケイが無言で私にその依頼書を私に差しだしジョッキーに並々とそそがれたビールを一気に飲み干した
私は差し出された依頼書を改めて見る
「―――――あっ」
「……差出人が王国特務研究所」
ケイは私の驚きを透かし読むかのように口を開いた――――
「この依頼書の報酬を見てみろ。ただの調査。それも森と丘地区の依頼にも関わらずこの破格の報酬はなんだ?」
ケイは何かを決心したかのように立ち上がり その依頼書を手にギルドカウンターへと向かう―――
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