追憶【剣技乱舞】

4/9
前へ
/127ページ
次へ
空を舞う火山灰 地表からこみ上がる熱気で息苦しく――― オォォァァアッ!! 山をも揺らす巨大な雄叫び――― ついさっきまで岩の固まりだと思っていた物体が面を上げケイに向かって強烈な雄叫びをあげる 「バサルモス……か」 次の瞬間ケイは構えを解くとバサルモスの雄叫びをものともせずに 大剣を背中に納め 叫び興奮するバサルモスの横を何事もなかったかのように歩き出す バサルモスがそれを逃すはずがない―― オォァッ!! 振り返りもせず背を向け歩くケイにバサルモスは体ごと突進する―――――― 「…………」 首を後ろに向け数メートルにまで迫ったバサルモスをケイが見つめた瞬間――― ジャキィィンッ! ……かん高い金属音と同時にケイはバサルモスの真後ろに大剣を構えしゃがみこむような姿勢をしながらバサルモスを見つめる―――――― 視界から相手が消え戸惑い ケイを探すバサルモス――― 「こっちだ……」 ケイの声に反応したバサルモスが後ろを振り返った瞬間――― グシャバシャッ!! バサルモスの腹部から尾の付け根にかけて突然鮮血が吹き出しバサルモスの臓器が飛び出し落ちる オォァッァァ!! バサルモスの雄叫びに呼応するかのように吹き出すマグマ―――――― ケイは一撃にしてバサルモスをも退ける―――――――
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加