追憶【剣技乱舞】

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ズダンッ! 踏み込む足――― 地にめり込むほどの脚力でケイは前へ走り出す 「~~っシィッ!」 ケイは双剣の間合いに一瞬にして詰め寄る――――― オォォアッ!! ……が 黒いリオレウスは雄叫びと同時に即座に後ろへと翼を羽ばたかせ一気に後方へ―――― ズゴォォッッッ!! 黒いリオレウスが羽ばたいた爆風でケイは吹き飛ばされそうになるのをこらえる 「~~~っ!バカ力がっ!」 爆風も弱まろうかという瞬間―――― ……後方に距離を置いた黒いリオレウスの巨大な口元から漏れ出す黒い炎――― 「っ!?」 リオレウスが大きく息を吸い込み巨大な口が開いた瞬間 ゴオォアァァッ!!! 大気が歪み 酸素を燃焼させ 巨大な黒い火球がケイめがけ放たれる 「~~~まずいっ!」 ケイは爆風でのけぞりバランスを崩したままの体を利用しそのまま後ろへと飛ぶと 右手に握られた双剣の片割れを火球に向かって投げつけ そのままガードを固めた――― 火球と双剣が重なりあったのと同時――――――― ズオォムッッ!!! 幾重にも重なる波紋のような衝撃波が大気を走りケイに襲いかかる 「―――――ぐっ!!」 目には目を…… ケイが投げつけた剣 それは………… 双炎剣リオレウス 重なりあう対極の炎は衝撃を最小限に押さえる結果となった―――――が それでも 誘爆の衝撃はすさまじく ケイは炎の衝撃波にまみれながら数十メートル吹き飛ばされていた――――――
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