追憶【after ユズ】

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夜の月明かりとまだ完全には沈みきっていない太陽の光と―――――― キヨネがユズに差し出した怪しい2つの弾薬 「これはウチの特製やっ!ユズちゃんにもしもは無いとは思うけど、いざって時には使うんやでっ」 どこからわいてくるのか自信に満ちあふれた表情のキヨネ 「騙されたと思って持っていきぃ」 ………そういうとキヨネはユズに軽く挨拶をし買い物袋を片手に私の方を見ながら手を大きく振り店の中へと入っていった―――― 「……騙されてみますかぁ。」 ユズはほほえみながらキヨネから受け取った弾薬を弾入れの中に入れ大和屋に向かって叫ぶ 「キヨネさんっ!今回の依頼が終わったら私の相棒と遊びに来ますからっ!」 微笑み手を大きくふりながら私はナバネアを後にする――― ナバネアを出発したのちの峠の山頂でふと キヨネから受け取った弾薬を取り出し眺めていたユズは弾薬にメモがはさまっていることに気がついた 「……弾薬取り扱いについて」 キヨネが書いたと思われるメモにはこう書いてあった 『特殊誘導拡散弾 及び 爆雷弾 使用についての注意事項―――――』 「……すごいっ。」 説明事項に目を通した私はこの二つの弾薬の強力さを知る―――――― 「……キヨネさん。ありがとうーー!」 ……陽は沈み美しく街を彩る明かりを峠から見下ろし私は大きく声をあげた――
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