追憶【動き出す運命の歯車】

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薄い雲がゆっくりと流れる天気の良い昼下がり―――― ……ケイがコルナ村を出発して約半日――――― ケイよりも先にナバネアを出発したユズはすでに村へ到着していた 「~~っふぅ……」 依頼開始前日――― ユズは村の片隅にたたずむ自分の家へと戻り 依頼の準備を進める――――― 「……黒いリオリウス」 言葉にしただけで 体中に走る鳥肌 ……ユズは黙々と準備をし荷物がいっぱいになった袋を片手に家を出る 支度を整え終えたユズが向かうのは 村の酒場―――― ……いつものようににぎわい活気づく酒場は私を落ち着かせてくれる―――― 「……ケイとの約束までまだ時間がある………………飲むかっ」 ユズは巨大なジョッキに溢れんばかりにそそがれたビールを一気に飲み干す 「~~~っぷはぁ」 恐怖や不安……… それを振り払うかのように――――
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