追憶

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「ケイ!左っ!!」 私の声が届くよりも一瞬早くケイは素早く上体をひねらせ ドスイーオスの毒爪をかわす―――― ケイの大剣は上体をひねらせた遠心力とケイの体重に乗り綺麗な円を描くかのようにドスイーオスの体を横一閃にすり抜ける 草花がケイの大剣の軌道を描くようにざわめきだした瞬間にはすでにドスイーオス体はまっぷたつに両断されていた。 ――…‥私の名前はユズ 主に討伐依頼や密猟ハンターの撃退及び確保の依頼を受け人間に危害を及ぼすモンスターの駆逐を専門とする特級ハンター パートナーのケイとは長いつきあいで こなした依頼の数はほかのハンター達を逸脱していた 「……‥ユズ。」 ケイが何かを求めるかのようにささやく 「わかってる……」 私は背中に背負ったヘビィボウガンを素早く構え 弾入れから真っ赤な弾丸をとりだすと すぐに装填しケイめがけ打ち込む ドッッパァァン!! 生ぬるい風が春を呼ぶ心地の良い森の中――――……‥ ケイの周りが炎に包まれる…………
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