追憶【動き出す運命の歯車】

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森の木々の間を抜け走る閃光―――― ズオォォォッ!! 森の奥ふかくから唸り炸裂するATSの爆発音――――― 「~~~当たったっ!!」 ユズは再びATSをボウガンに装填する ジャコンッ! ――――――――刹那 ―――ケイの構えが変わる―――― 「来るぞっ!!」 ケイがユズに向かって叫んだ瞬間――― オアアァァァッ!! 津波のように二人に襲いかかる重圧 羽ばたく轟音が聞こえユズは思わずニ、三歩退く 「ユズっ!!」 飛び交うケイの激に私は我に返り 空めがけATSを再び打ち込めむ――――― ドシュン! 弾丸が相手を見つけ噴進しようとした瞬間――――――― ズアオッッ!! 弾丸が真っ黒な炎に包まれ 私たちの真上で誘爆する――― 「キャッ!?」 ケイが私をかばうかのように被いかぶさりながら倒れ込む 弾丸の中の拡散弾が辺り一帯にスコールかのように降り注ぐ ババババッ!! 「くっ!!」 ケイから漏れる苦痛の声―――――― 黒いリオリウスは私の放った弾丸の動きを既に見切っていたのだ――――――
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