第三章

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こうして変わった学園長との高校見学は幕を閉じた。 家に帰ってからは両親は進学に関して口出しすることは決してなかった。 それからしばらくして正式に叡智学園推理科への入学が確定し、担任の先生に叡智学園進学が決まったことを話すと、宝くじで一等を当てたのではないかと思うほど驚いていた。 そして3月20日 卒業式を迎えた。 お偉いさんの長い挨拶、校歌、国歌の斉唱など、どこの卒業式も同じだとは思うけど非常につまらない。 そんな卒業式も終わり、みんな教室に戻り最後の学活が行われた。 「みんな卒業おめでとう。俺からお前達に1つ言葉を贈りたい。それは【正直】という言葉だ。これから先、悩みや迷い、不安などいろいろあると思うが、常に後々後悔しない自分が正しいと思う道を真っ直ぐ進め!俺からお前達に言うことはそれだけだ」 普段ならありきたりの言葉だと思うかもしれないが、少し感動した。周りには泣いている女子もいた。 その後先生やクラスメートに別れを告げ、慶太と帰ることにした。 校門までたどり着いた時、校門のところで1人の男が仁王立ちしていた。
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