第四章

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入学式が終わり、すでに春休み中に荷物を送っておいた寮へと行った。 俺の部屋は1001号室でどうやら寮の最上階らしい。 部屋が広すぎて、いろいろ家から持って来たにも関わらず、スペースが余り過ぎて殺風景な部屋に見える。 「誰かに空いてる部屋貸して儲けようかな?」 部屋が多すぎるため、不覚にもそんな考えが浮かんでしまった。 「そういえば、クラス割りが1階のロビーに張り出されているんだよな」 俺は入学式の最後に司会者がクラス割りはそれぞれ1階のロビーに張り出されていると言っていたのを思い出した。 普通科の生徒が推理科のことを知らないとしたら、司会者の言葉を不自然に感じただろう。 俺は軽く身の回りを整理してから、ロビーへと向かった。 ロビーに着くと、クラス割りの紙が張り出されている掲示板を、多くの生徒がすでに見に来ていた。 掲示板を見てみると他のクラスが20人ほどいるのに比べ、1クラスだけ明らかに人数が少ないクラスがあるのに気づいた。
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