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「わかられても困るがな・・・・。」
「あら?水香さん、何をしてるの?」
気づけば、5時30分ぐらいになっていて、看護婦が見回りにきていた。
「水香さんにの面会時間はとっくに過ぎてますよ?お引取り下さい。」
「あ、はい。すみません・・・・。」
「ぁの・・・・看護婦さん。もう少しだけでもぃぃから時間を延ばしてもらえませんか?」
「ダメです。私も延ばしてあげたいのが山々ですけど、諦めてください。」
「はぃ・・・・。」
「そういう事だから俺は帰るな。じゃあな、水香。」
「ぅん。ばぃばぃ~。」
小さな手で俺に手を振る。声だけで、一応俺の事は分かるのか・・・・。
「・・・・。」
病室を出て、病院の外に出ると、少しだけ風が涼しかった。・・・・鷺宮水香か・・・・。
「・・・・また、千春につれてってもらうかな・・・・。」
時間も時間だしもう家に帰る事にした。
「・・・・。」
荒木くんが帰ると、私は手探りでパンダを探し、抱える。
「今日はたのしかったなぁ・・・・。」
不思議と、荒木くんが怖く感じなかった。いつもは、男子の声を聞くだけで怯えていたのに・・・・。
「・・・・また来てくれるかな。荒木攻正くん・・・・。」
抱えたまま、私は静かに眠る事にした。今日は、よく眠れそうだ・・・・。
「おやすみなさい・・・・。」
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