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突然だが、この村には西警の局員が多数配備されている。
東端の田舎であるこの『カヤの村』には本来増員なんかされるはずもない。
実際、ちょっとこの村から西へ行くと、人口はがくんと激減する。
そんな村に何故多くの人がいるか。
その理由がアヤカたちの足を向けている海岸にある。
この海岸は海岸だから当たり前だが、海に面していて、最も敵を発見しやすく、攻撃されやすい。
敵というのは『クガトゥス』という海の向こうにある国の奴らだ。
この『ホーマック』の国と長年敵対している科学の国。
その国で作られているものにはすべて尻尾がついていて、それを穴に差し込むとなんと自動で動くらしいのだ!
考えられない……。
それを初めて聞いたアヤカは驚きのあまり跳びはねたほどだ。
他にもその尻尾無しでも動く兵器もあるっていう。
そんな敵国と唯一コンタクトをとれるのが、この『カヤの村』の海岸と、西端にある『アモールの村』の海岸。
この世界、アースが丸いと学者が発表してからは西へ東へと局員達は動き回るはめになった。
それが面倒になったので『カヤの村』に増員という手段がとられたのだ。
通常の村ならせいぜい五、六人といったところが、この村は五十人近くの局員がいる。
そんな中にアヤカも含まれているのだ。
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