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妹の誕生
妹は確かわたしが⑦才の時に産まれたと思います。
その頃には登校拒否を起こしあまり学校に行かなくなっていたのでほとんど毎日家にいました。
ちなみに私は母が妊娠している事を産まれる直前まで知らなかったんです。
母は食が細くあまりお腹も出ていなかったので気がつかなかったのだと思いますが…
あれは忘れもしない3月11日、父と母が何かを話し合う声が聞こえました。私たちはgameに夢中で何も聞こえていませんが…
父がどこかに行く素振り、母がトイレに…うちは当時団地に住んでいたので扉が重く、閉めたら「バターンッ」と大きな音がなるのですが、そのドアが閉まる音がした瞬間!!!トイレと一緒に付いてるバスタブのカドに頭をぶつけた妹の産声が聞こえたのです。
私と姉は顔を見合わせトイレにダッシュ!
そこには血まみれの妹と痛みにもがく母がいました。
「つばさ(姉)はシーツとタオルとハサミッッ!めぐは走ってパパ呼びに行きなさい!!」…慌てて家を飛び出しどこへ行ったのかも分からないくせにただがむしゃらに階段をかけおり走り出したのです…しばらくして父が戻り救急車がきました。姉は母と共に妹を抱き母が救急車に乗れるよう後処理をしていました。
その後の記憶が薄れていますが気付いたら病院にいて、妹の事を話している看護婦さんと両親の姿がありました。姉と私はイスに座っていたと思います。
その時に聞いた衝撃的な言葉は忘れられません。「…次は死にますよ。これで終わりにしてください」と母に言う看護婦さん…
ショックでした。
そうまでして産まれた妹を守ってやらなきゃ…って思いました。
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