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季節も夏へと移り変わろうとしている六月のとある土曜日の昼下がり。 自室にてベッドに寝転がりながら、本作品主人公となる松宮恭一は友人である円藤から借りた漫画本を読みふけっていた。 「…………」 横にはポテチの袋。漫画本のカバーが油でベタベタになろうがそんなこと恭一には知ったこっちゃなかった。何故ならこの漫画が世に存在する意味は皆無だと考えたからである。 「何ゆえ円藤の野郎はこの俺に便所紙なんて渡したのだろう」 前日――――今鶴高校、放課後。 普段から寝てばかりいる授業態度のとっても悪い松宮恭一クンは、職員室で担任の柳瀬彩美から思い切り搾られていた。 『はあー。また鮫川先生からあんたのことで嫌味言われたわ』 『ほう……あの鮫川が、ですか』 椅子に座った柳瀬と、その横に立つ恭一。よく見る教師が生徒を叱る光景が展開されていた。 『コラ。呼び捨てすんじゃないわよ。先生をつけなさい先生を。……またサボったでしょ体育』 そう言って足を組む柳瀬。すると恭一の眼球は次第に安定感を欠き始めた。 『俺あまり鮫川先生のこと好きじゃないんですよね。あいつ筋肉バカじゃないですか本当に』 『そんなこと言ってたら卒業出来ないわよ?ったく男子っつーのは体育が一番好きでしょフツーは。あーもうあんたのせいで』 そう言って頭を抱え込んだ柳瀬は足を組み替えた。 『鮫川ってあなたのこと好きでしょ絶対』 適当に話を合わせつつ、恭一の目線は足を組んだ柳瀬の脚に釘付けであった。 『うっさい!ったくあんたは本当に――――ガミガミ』 柔らかそうな太もも――――その奥のYゾーンを見るべく全神経を集中させた恭一の動体視力はまさしくオリンピック金メダル級だった。 物理担当な柳瀬は普段から白衣を着用しているが、問題はその中なのである。恭一の柳瀬に対する印象は派手好き巨乳教師――――グラマラス柳瀬。そんな彼女の今日の服装は上下黒のリクルートスーツ。ミニスカートと言ってもいいだろうそこから素晴らしい美脚二本、それを包む紫のパンストが思い切り映えている。 おっぱい星人ではない恭一が重要視するもの。それは脚である。そして眼前には文句の付けようがない美脚が放り出されているのだ。そんな宝のような脚に見入らない男など真の男ではない!と開き直った恭一は、Yゾーンスナイピングモードから脚線美観察モードに移行した。
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