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「…ん」
寒い。
まだ月が出ている。
寒さで起こされた。
いきなり寝るのは無理そうだった。
ベッドの上で目を擦る。
レースの付いた窓は
カーテンが開きっぱなし。
闇夜とその中で輝いている月しか見えない。
刹那、月の光が2、3度遮られた。
「何か…いる??」
月の正面で淡い陰が動いているように見えた。
― っ ―
ガッシャアァン!!
「―何っ!?」
まだすっかり寝ぼけていた思考が、一気に覚めた。
大きな音の発祥地は、
すぐ眼の前だった。
「ガラ…ス……、
―っなんで…っ‥?」
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