治安部隊の最後の矛先

9/12
前へ
/933ページ
次へ
1週間後。 大統領は武装姿でエリート部隊とともにボスの待つ貧民街へ進んだ。 道中、アンナやデモ隊のボスに同情した市民たちが暴動を起こすが、エリート部隊の襲撃に全員が倒れた。   そして、約束の待合場所へ着くと、サングラスと黒いスカーフを巻いて顔がわかりにくいが、パンク服姿の女性がいた。 銃やナイフ、毒矢などの武器が全身に装備されている。 「貴様がボスか。小手調べにやってみろ!」 言うなり護送車から兵士が数人襲い掛かってきた。ボスは先頭を蹴り上げ、そのまま全員倒した。 「ほぉ、やるな。だが、私が率いた部隊はエリートクラス。これまでの奴らとは違う!」 エリート部隊が一斉に武器を構える。が、ボスは微動だにしない。 「さぁ、アンナを出せ。そして我々の支配を受け入れろ。そうすれば、もう殺さないぞ。」 「あなた、あのさようならの意味を理解していないわね。」 言うなりボスは、サングラスとスカーフを払い落とした。
/933ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加